テレワークにも対応した、家族みんなが心地よく暮らせる間取り

専有面積75.4m²　細かく仕切られた、昭和の面影を残す住まいをどうプランニングするか…

before

こちらは専有面積71.39㎡の3LDK。和室と洋室、そして独立型キッチンという、いわゆる昔ながらのスタンダードな間取りです。洋室が2部屋、和室が1部屋、リビングダイニングが12.3畳、キッチンが3.2畳と、部屋数は十分に確保されていますが、現代のライフスタイルとはやや合わない点も見受けられました。
収納は豊富に備わっているものの、各部屋に分散して配置されているため、使い勝手はあまりよくありません。また、廊下が長いため、移動のたびに距離が生じ、生活動線にも無駄が感じられました。テレワークやオンライン学習といった新しい生活様式に対応できるスペースもなく、家族がそれぞれの時間を快適に過ごすには、やや窮屈なレイアウトでした。

暮らし方に合わせて生まれ変わった、心地よい住まい

※勝手に妄想しているため、実現可能かは不明です。

リフォーム後の住まいは、同じ広さでありながら、まったく別の空間へと生まれ変わりました。大きな変化のひとつは、家族それぞれが心地よく過ごせる“居場所”がしっかりと確保された点です。
まず、従来の和室と洋室の一部を活用して、2つの個室を新たに設けました。ブルーとグリーンの印象的なカラーで彩られたそれぞれの洋室は、子ども部屋や趣味のスペース、あるいはゲストルームとしても活用でき、多目的に使える空間です。家族がプライベートな時間を大切にしながら暮らせるようになりました。廊下スペースは大胆にリデザインされ、ガラスで仕切られた書斎へと変貌。これまで通路だった空間が、テレワークや勉強、ちょっとした作業にも便利な多目的スペースとして生まれ変わり、空間を有効に活用しています。
さらに、玄関まわりも刷新し、土間スペースと大型のシューズボックスを新設。収納力が向上しただけでなく、アウトドア用品などの出し入れもスムーズになり、日常の動線にもゆとりが生まれました。かつての和室は、落ち着いたトーンで仕上げた主寝室へと再構築され、心から休める空間に。そしてリビングとダイニングはキッチンと一体化することで開放感が増し、家族が自然と集う場所となりました。
住まいの中央にはウォークインクローゼットを新設。家族全員の収納を一か所にまとめることで生活感を抑え、すっきりとした住空間を実現。洗面室やトイレといった水まわりも使いやすく再配置され、家事動線もスムーズになりました。

このリフォームで実現したのは、単なる「部屋数の確保」ではなく、「暮らしにフィットした空間の再編成」です。同じ面積でも、どのように使うかを見直すことで、住まいの可能性は大きく広がります。家族団らんの場、ひとりの時間を楽しむ空間、仕事や勉強に集中できるスペース。住まいに求める役割は、時代とともに変化しています。その変化に合わせて住まいをアップデートしていくことが、快適な暮らしへの第一歩です。
築年数を重ねたマンションでも、ライフスタイルに合わせた間取りへと再構築することで、驚くほど暮らしやすくなります。「古い」ではなく「可能性がある」と捉えること。それが、住まいをもっと楽しむヒントになるのかもしれませんね。